私の姉は 脳出血で発見され右完全麻痺、失語症、高次脳機能障害となりました。
現在は障がい者ホームに身を置きながら、生活介護事業所に通っています。
健康に過ごしていて普通に仕事をこなしていた姉が 完全に寝たきりとなりました。
麻痺した手足は当然ですが、自分の意志で動くことはできません。
2021.12月に倒れて発見され、コロナ禍の面会が制限された病院で1年10カ月過ごした姉の退院時日常生活活動(動作)(FIM)は19点(最低18点のもの。ほぼすべてが全介助)でした。その後ホームに入って多くの方が姉に声掛け、笑顔で関わってくださり、現在「おはよう」とあいさつができ、ご飯もほぼ介助なしで食べれるようになりました。
しかし言葉のキャッチボールはできずどう感じているのか確認ができません。
車いすへの移乗の時には少し左足が踏ん張れますが、寝返りさえ自分でできず夜間も体位交換をしてもらっています。
あきらめない人の車いすCOGYに乗れるのはホームで日中過ごす土日のわずかな時間と私が外出で連れ出すときだけですが、足で漕ぐ車いすに座ってもらえば 麻痺した足は動かされます。
姉が喜んで乗っているかどうかは不明です。でも自分で足を動かして前に進みます。
血行促進や拘縮悪化の防止になっていると思います。こうして足を動かすことが多くなれば筋力もついてきて、いつか自分の力でしっかり立ち続けることが可能かもしれません。いつか外への興味が広がり、動く左手でハンドルを操作するようになるかもしれません。
今はご飯をセットしてもらえば自分で食べる それ以外は介助なしでは何もできず、ティルト式車いすを人に押してもらわないといけない状態ですが、COGYにのせ、声をかけると自分のペースで足を動かします。頭の障害は大きかったですが、姉がCOGYにのって動く様子を見ると、いつか自分の興味のある方向へ向かい足を止め周りの景色を眺め 楽しむようになるのではと思えます。
赤ちゃんには大人にはない原始的な反射を持っています。よく皆さんが知っているのは赤ちゃんの手のひらに指を乗せると握ってくる。こちらは把握反射というものです。
他にもほっぺをつんつんとするとその方向に頭を向ける。口元をやさしく触れるとお口を開け、口の中に指を入れると指を吸い出します。足の裏が何かに触れると足で蹴ります。こういった反射でまだ視力が十分でない赤ちゃんは肌感覚で惹起される反射を使って、生まれてすぐのおかあさんのお腹の上で、足をけり上に上がります。胸の山がほっぺにあたればその方向を向き、乳首が口元にあたれば口を開け母乳を吸うことができます。
助産師は出産後すぐにママのお腹の上に赤ちゃんを乗せますが、そういった自然な赤ちゃんの持つ反射を邪魔しないことで 自分から乳房を見つけ母乳を飲むことにつながり赤ちゃんの自信やママの育児を楽にするきっかけになると思うので、なるべく手を出さずやさしく見守ります。この出産後すぐ赤ちゃんをママの肌に触れさせるのは授乳をスムーズにできること以外に、赤ちゃんにとってママの皮膚の常在菌が最初に口に入るため、腸管への病原菌などの付着を防ぎ感染症から守られます。生まれてすぐの体温低下も防ぎます。出産後の赤ちゃんが泣く声を聞くと「元気な赤ちゃんだね」と喜ばしい気持ちになるかと思いますが、長く泣き続けるのも赤ちゃんにとってはしんどいものです。ママのお腹の上に乗ることで早く泣き止み、呼吸が早く安定して体力消耗が少ないです。
完全に話が飛んでしまいました。このCOGYの販売元TESS の説明によると麻痺した人、足を動かせない人が足漕ぎ車いすに乗れるのは、私の姉のように片足が動くとペダル固定した反対の麻痺した足は自然と動かされちゃうよね、COGYのペダルは軽いから、足の重さでも進んじゃうよねというだけのものではなく、原始的歩行中枢というものが働いているとのことです。
通常赤ちゃんの原始反射は生後しばらくしてなくなる。それと同じもの?だとしたらおかしいと疑問に思ったのですが、
ウィキペディアで
原始反射(げんしはんしゃ、英: primitive reflexes)とは、幼児が特有の刺激に対して示す、中枢神経系によって引き起こされる反射行動のことである。この反射は、子供が成長して大人になり、前頭葉が発達する過程で失われていくものである。脳性麻痺者や健常者は反射を抑えることができるが、特定の条件下(非常に強い驚愕反応の間)では反射が再び現れることがある。
脳性麻痺の場合にはこれらの反射を保持していることがあり、大人であっても再び現われることがある。原始反射の再出現は、認知症(前頭側頭葉変性症等の稀な病気)や外傷性損傷、脳卒中を含む特定の神経学的症状に帰せられる。その際の反射は、影響を受けた領域に限定される(脚にのみ影響のある脳性麻痺者はバビンスキー反射を保持しているが、正常な言語能力を持つ)。片まひの人は、影響のある側の脚にのみ反射が見られる。
とありました。
赤ちゃんを足に床が触れるように支えてみたときの、まだ歩けない赤ちゃんが左右に足を前に動かす原始反射かぁと思ったら、つい先のように助産師魂で余談が長くなる前置きとなってしまったのでした。
さてCOGYは原始的歩行中枢を使って動かす車いす。なので両足が全く動かせない人も漕ぐことができるようです。姉は脳の障害で自分の足は動かせないけど、足の神経が切れたわけではないので脊髄の反射で動く。なので麻痺した足の方もCOGYに乗せると筋電図で反応するし、筋電図が反応するということは麻痺した足の筋肉が動いている つまり筋肉も付くという考えのようです。
私は助産師ですが、訪問看護で高齢の方や病気の方、障がいの方にお会いすることがあります。
なので足漕ぎ車いすCOGYを「もうこれ以上がんばれない」と思う方にお勧めしません。
今のままではちょっとやりきれない。何か違う発見がほしい。気持ちを少し切り替えたい。
ご本人だけでなく、家族の方のそのような思いを試乗会で聞かせてください。
足漕ぎ車いすは他の車いすと違って乗ると足の力がつきます。電気を使わず、誰かに押してもらう必要もなく、自分の力でスピードも移動もコントロールできます。
自分で動かせなくても私は姉の期待値が上がって、姉と一緒に足漕ぎできる場所を探すのが楽しみです。出先で風を感じたり、普段いかないところにいったり、動かしていなかった体の部分が動いたりする それだけできっと本人も気分転換になっていると思います。皆さんにもそんな日常の変化を感じてもらえるような試乗会の開催ができればうれしいです。
肢体不自由で障がい者手帳をもらっている人数は豊田市では6108人とありました。豊田市人口の1.5%かなと思います。もちろん全員が車いすで過ごしているというわけではないですが、手帳を持っていなくても高齢となり足の力に不安となり車いすを利用する方は多いと思います。
姉と出かけても、車いすの方とほぼお会いしないのは 自分が動くには誰かに頼まないといけないので、みんなお出かけを遠慮しているのかなと思います。
転ぶといけないからと動かなくなるとますます体は動けなくなります。
リハビリとか筋トレは自分では面倒だからしない。でもこれに乗れば楽しい、夢が広がる。転ぶ不安がなく足の力の維持にも役立つ、そんな足漕ぎ車いすをもっと皆さんに知っていただきたいなと思います。
外に出ることが面倒に感じているご家族が試乗会開催を知れば、気分をかえるきっかけとなるのではと思います。試乗会開催にご協力をいただけるイベント等主催者様、お問い合わせのメールにてご連絡をどうぞよろしくお願いします。
公共施設に自由に乗れる車いすとしてCOGYがおかれていて、そこで誰もが自由に買い物や施設、イベント見学、散歩ができますように。
車いすが十分すれ違える通路や広い入口、トイレなどの施設が増えて もっと障がいを持った人も自分の力で日々を楽しんでいける町になりますように。
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から